クラウトロックとそれにまつわる音楽のブログ

クラウトロック/ジャーマンプログレの紹介がメインです。

【DUB・AMBIENT】 Brian Eno & Jah Wobble /Spinner

Jah Wobble 来日!

70年代から活躍するJah Wobbleの来日が2019年の7月に決まったというニュースがありました。

 

amass.jp

 

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殺し屋っぽい。

 

 

Jah WobbleはPublic Image Ltdの元ベーシストとしてとても有名。

Sex PistolsのボーカリストだったJohnny Rottenが(法的な理由で)John Lydonに改名し、

レゲエ好きだった友人のJah Wobbleと元The ClashのKeith Leveneと始めたバンドがPiL。

すごい時代だな

パンクとダブの融合体。架け橋。この人がいてダブの世界が広がった人も多いのではないでしょうか。

この曲聴いてもベースラインしか頭に入ってこない、頑ななベースライン。全くブレないベースライン。

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PiLは今年結成40周年で来日もしていましたが、(現ベーシストは2009年から参加しているScott Firth)

Jah Wobbleの来日はいつぶりなんですか?

2012年にKeith Leveneと2人で「METAL BOX IN DUB」と題した日本ツアーをやる予定だったのに、

(METAL BOXは79年にPiLが出したアルバム。このジャケ)

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成田まで来たKeith Leveneが観光ビザだったため入国できずにライブ自体流れることに。

 

(この2人の作品もめちゃくちゃ良くて私が欲しい紙ヤスリが前面にあしらわれているかつ700枚日本限定シリアルナンバー入りEPも出したりしてました。

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この紙ヤスリで何を擦れと・・・内容は完全にダブ!トリップホップ臭。)

 

なので、来年の7月にはぜひ見に行きたいと思っている次第でございます。

場所は新宿MARZ。小箱!

 

 

80年代のJah Wobble

この方、以前Fred Perryのインタビューで「肩書きは?」という質問に対して

”前は男爵だったんだけどうまくいかなくてね。今は雇われベーシストさ”

みたいな粋な回答をしていらっしゃいました。

 

PiLの活躍で世界的にも有名であり、

日本のメジャーで活躍しているベーシストたちからの支持もとっても厚いJahさんですが

80年代は大変ジャーマンロックに貢献していらっしゃいます。

 

クラウトロック好きならきっと聴いたことがあるこの曲。

CANのメンバーであるホルガー・シューカイと、ヤキ・リーベツアィトとの共作です。

MV、サイケにもほどがある。冒頭から最後までサイケ。初志貫徹。82年。

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あと、これも。83年。

 

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この曲はあれだな、今Jahさんはご自身が率いてらっしゃるバンドを

Jah Wobble's Invaders Of The Heartって名前にしてらっしゃるんですけれどもそれの元ネタなのかなと思います。

この曲が収録されているアルバムのタイトルは「Jah Wobble's Bedroom Album」。

ベッドルームのアルバムと言うだけあって聴いててとても気持ち良い。

裏ジャケにはこんなことも書かれている。

 

 

A record perfect night-time playing. As you fall to sleep the Journey will be continued.

You will find yourself in places as far part as Brazil or Cairo because these places are in all our souls if we search for them.

I reccomend this record to keep you in a good health;play it to antidote the western cancer music.

I hope Jah Wobble continues in this vein for many years to come.

-Juan Fernandez jr.

 

 

western cancer musicとは!

元々、PiLもビートルズR&Rヘのアンチテーゼみたいな感じで始めたバンドなので

ジャーマンロックの精神が見て取れるようなコメントでそういうのも含めて好き。

この曲めっちゃ唐突に終わるけど。

 

 

あとこれ。83年。

なんというか、ダブなんだけどロックだしトライバルだしちゃんとダンスミュージックになっている。

これもホルガー・シューカイが関わっているのでそういった人たちの影響もあると思うんですけど、

この3枚は本当に素晴らしい。

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90年代Brian Enoとコラボ

そしてついに95年、

Brian Enoとのコラボ作!

 

Eno / Wobble - Spinner

 

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Enoはほんと色んな人たちとコラボしてますね。

 

このSpinnerは元々はDerek Jarmanさんという52歳で亡くなられた映画監督の伝記映画のサントラとして

Enoが作っていたものだそうです。

でもリリースされることはなく、EnoがJahに託したところJahがほとんど作って完成させたそうです。

Enoも、

 

僕は完成まで一度も途中経過を聞いていないしほとんどJahが作った。後ろの方でぼんやり聞こえる音があればそれは僕が作ったものだ

 

と言っているくらい。

しかしそうは言ってもBrian Enoだし、

JahもEnoの音をめちゃ立てている感じがとてもありめっちゃ存在感あるんです、

ものすごい良い塩梅で。

アンビエントとダブとクラウトロックの融合!

 

 

youtu.be

 

  1. "Where We Lived" – 2:59
  2. "Like Organza" – 2:44
  3. "Steam" – 3:16
  4. "Garden Recalled" – 3:21
  5. "Marine Radio" – 5:04
  6. "Unusual Balance" – 5:23
  7. "Space Diary 1" – 1:51
  8. "Spinner" – 2:54
  9. "Transmitter and Trumpet" – 8:41
  10. "Left Where It Fell" – 7:02
  11. (Hidden track (later released upon The Drop as "Iced World") – 8:42

 

 

やっぱ反復ビートとハモンドオルガンorモジュラーシンセ的サウンドを聞くとクラウトを感じてしまう・・

+ダブベースとワールドエッセンスもあるなんて贅沢!

 

貼ってある6曲目の「Unusual Balance」のボーカリストはイラン人のSussan Deyhimさんという方、

8曲目と9曲目のドラムはJaki Liebezeitさんです。

 

やっぱJahとJakiはめちゃ相性良いな〜これ8曲目↓

 

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Jah Wobbleは自分でも歌うし本当、良曲大量生産するんですね〜

雅楽とコラボしたダブも作ってますし、タイのモーラムや中国の音楽とコラボしたダブも作ってます。

このライブ映像はかなり楽しいです。

Jah Wobble and the Nippon Dub Ensenble!

手前のお琴に目がいきがちですが、向こうの方から擦り寄ってくるベースを抱えた殺し屋のようなジャー・ウォーブル。

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最後にライオンキングのサントラとしてもおかしくない曲貼っておきます

来年公開される実写化のサントラに入ればいいのに!

Tyger Tyger〜♩

 

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【PSYCHEDELIC・EXPERIMETNAL】Yatha Sidhra/A Meditation Mass

盛大に風邪を引いてしまって、よっちゃんイカと外国で売ってるサワー系のグミしか食べる気になれなくて優しいお粥とか作ってくれる人が側にいてくれたらいいなぁという幻想を抱きながらYatha Sidhraについてのブログ更新です。

辛いわー自分でも辛いわーこんな時にYatha Sidhraについてブログ更新するなんて・・ 

病気になると、よく思い出すことがあって昔、沢木耕太郎だったか(多分違う)誰だったか、旅に出たくなる系の本を書いている人がアフリカ大陸でマラリアにかかり、病院にも行けず現地の激安ホステルの堅いベッドで生死を彷徨っていた時に遠くで流れていた曲がCANの「VITAMIN C」だったという記述を思い出します

 

youtu.be

 

 

マラリアなんて生死を分ける大病にかかった時にVITAMIN Cが脳内再生されてたらすぐに戻ってこれない境界線越えそう。クラウトロック好きだけどそれによって冥土に片足突っ込むのは避けたいな、自分が風邪引いた時に聴けるクラウトロックって何かなと思ったら自然とYatha SidhraのMeditation Massを検索していた、ってなわけで今日はそれを紹介します。

 

 

Yatha Sidhra

これはヤサ・シドラと読みます。

両方ともヒンディー語のようでYatha=諸法、候補者という意味、Sidhraはインドの北部にある村の名前のようです。(ほぼパキスタン寄り)

インドや中東の地名、文化、宗教に大きな影響を受けているクラウトロックバンドは多いなといつも思いますね。

 

Yatha SidhraはRolf FichterとKlaus Fichter という兄弟が1973年に作ったバンドです。

このバンドに到達するまでにこの兄弟はかなり寄り道をしていて、全く違う、どちらかというとポップ寄りのバンド生活を送っていたようです。

元々のバンド名は BRONTOSAURUSだったらしい。Yatha Sidhraにしてほんとよかった。

このバンドは「A Meditation Mass」というこのオリエンタルでメディテーティブでエクスタティックな素晴らしいアルバムを1枚だけ残してわずか3年で解散。そのあと兄弟が始めたバンド名はDREAMWORLD。ドリームワールド・・

 

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A  Meditation Mass

ブロントザウルス(本当にいた)や、

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ドリームワールドなんて名前をつけてしまう兄弟が、なぜYatha Sidhraというバンド名でこんなマニアックで素晴らしい盤を残したのか?

それは、数々の実験的怪作を生み出し続けていたAchim Reichelをプロデューサーに迎えてこの作品を作ったからに他ならないと思います。

 

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いやカッコよすぎ、雰囲気とかじゃなくて素材としての顔がカッコよすぎ、普段からこんな顔できる?

この燻し銀おじさんは70年代からサイケデリック実験音楽を作り続けてきたドイツの鬼才と呼ばれている方。実験音楽好きな方もご存知な方多いはず。

彼のプロデュースによって、ドリームザウルス兄弟は精神世界に深く根ざした「A Meditaion Mass」という素晴らしい作品を残すことになるのです。

再生ボタンどうぞ↓

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<Tracklist>

A1 Part1

A2 Part2

B1 Part3

B2 Part4

 

 

 

いや怠けすぎ、タイトルつけるの。

ほんまにクラウトロック界隈のバンド曲名つけるの怠けがち。

 

ありがちといえば途中までメディテーションを地で行っているような音楽を没入しながら聴いていると、突然フリージャズみたいな激しめのインプロに転調するみたいなやつ。

これも本当よくある。この作品でもある。これはなんなんですかね?いつも笑ってしまう、そのパートが来ると。

 

 

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アートワークはチベット曼荼羅を切り抜いたもの。中面ではそれをふんだんに使用していますね。

お香の匂いがプンプンするような中近東〜インドのフルートやボンゴを取り入れながらも、しっかりサイケデリッククラウトロックだなと一聴してわかってしまう感じは、Moog Synthの音と、このブルージーエレキギターのせいでしょうかね。

あと少なからず、ドラッグカルチャーの影響もありそうでこの時代にしか作れなかった音楽という匂いがとってもする作品です。

 

 

ちなみにこのA Meditation Mass、1974年リリースのオリジナル盤はピーク時には8万円を超える高値で取引されていました。

2004年と2010年に再発がCDでリリースされてからは1万円前後で手に入るようですが、日本では本当にYatha Sidraなんて見ない。UNIONやそのほかレコード店に行っても、だいたいGERMANROCKのコーナーにあるものや日本で人気のあるものは限られていますしね、出くわしたらとても貴重なのです。

 

 

最後にDREAM WORLD貼っとこ。

NO MORE WAR AGAIN

 

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【SF・SYNTH】JONATHAN /JONATHAN

安くて良質なクラウトロックバンドを紹介します。

多分誰もJONATHANなんてご存知ないだろうと思いますので書きます、

知ってる方がいたらすぐに友達になってください。

 

JONATHAN

名前を検索すると必ず最初にJONATHAN RICHMANがヒットする

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このJONAHANというバンドはドイツのプログレ・エレクトロバンドで、

1978年にセルフタイトルである「JONATHAN」1枚のみ作品を残しています。

メンバーはPeter Garattoni(dr.)とHelmut Grab(key.)。

Helmut Grabさんは(key.)と一口に言っても、ミニムーグやローズ、ソリーナなどなど操ってらっしゃったようです。

 

ドイツのプログレ・エレクトロと言っても、Tangerine Dreamの系譜とはちょっと違う感じがしていて

もっと明るい雰囲気を漂わせたエレクトロミュージックという印象。

よりキーボード作品に近い感じです。

リリースは1978年にAARとBellaphonから。

AARというレーベルがマジで謎で、親会社にカナダのレーベルがあるみたいなんですけど

作品もこれ含めて3枚しか出してない。自主だったのかな、ただロゴは一体何を表しているのか魚の鱗みたいな、歯型みたいな、奇妙で可愛い

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Track List

1. Li Song ←オススメ
2. Raising Winds  ←オススメ
3. Funky's Visit 
4. Waters 
5. Moved Earth 
6. Stormy Days 
7. Melotary

 

 

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1曲目に入っている「Li Song」というこの曲は、

このドラムブレイクとムーグのぐるぐる感が気に入られてクラブDJにもバンバンかけられていたようです。

そしてしばらくしてオブスキュアの仲間入りを果たし、影を潜めていたよう。

 

 

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5:50〜からは私好みなアマゾン秘境に鎮座する遺跡周りで流れてる系の音楽(後半いきなりフュージョンに転調)(なんで?)

 

 

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このチープなSF感のあるジャケ、とても可愛いと思っていて

                           ↓レーベルロゴかわいい

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なんだっけな〜と思っていたら、SPACE ARTに似てるなって思いました。雰囲気ね

 

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これも安くて良質なクラウトロック

 

 

ちなみにドラムのピーターさんは EULENSPYGELという別のクラウトロックバンドに同時期に参加していたり、

そのほか、ハードロック系のバンド REBELやヘビメタバンドVETOに参加、

そのほかにも FLOATING OPERA, HARRY AB, LUXSTER, MANIAC, MAXWELL BLUES BAND, NEXUS, PASSENGER,TOXなどなどに参加していたようです。

ヘルメット(key)はニューエイジ系アーティストの FRIEDEMANN WITECKAの

"The Beginning Of Hope" (1979) と 'Voyager In Expanse' (1983)に参加してキーボードやハープを弾いたりしているそうです。

 

 

 

マニアックかよ

 

New Discoveryを求めている方にはぜひ聴いていただきたいアルバムです。

 

 

【SOUNDTRACK・SYNTH】Tangerine Dream /Betrayal(Sorcerer - Music From The Original Motion Picture Soundtrack)

The Sorcerer

 

クラウトロックというジャンルに限定せずとも、

ここ数年、好きなバンド不動の1位に君臨し続けているTangerine Dreamについて書きます。

というのも、昨日Tangerine Dreamがサントラを作った映画

「The Sorcerer(邦題:恐怖の報酬)」が今年の11月に復活することが発表されたのです!

 

「The Sorcerer」はアンリ=ジョルジュ・クルーゾーが1953年に発表し、第6回カンヌ国際映画祭でグランプリ&男優賞を、第3回ベルリン国際映画祭金熊賞を獲得した映画で、1977年に「エクソシスト」で有名なウィリアム・フリードキン監督がリメイクした作品です。

エクソシストのテーマといえば誰もが一度は聞いたことあるであろうMike OldfieldのTubular Bells。)

Mike Oldfield - Tubular Bells III CONCIERTO - YouTube

 

映画のざっくりとしたストーリーは、

反政府ゲリラによって爆破された油田の火災を超危険なニトログリセリンの爆風で鎮火しよう!ということで祖国を追われた犯罪者4人が1万ドルの報酬と引き換えに、南米ジャングルの中ニトロを運ぶというサスペンス大作。

 

大きくなった油田の火事はニトロで派手に吹き消すそうじゃないか・・・・・・(AKIRA

 

ほんとかな?ほんとに消えるのかな?ニトロの爆風で油田火災。

本当に鎮火するのかどうかは謎ですがトレーラーの時点でかなりハラハラして面白いので最初に見てください。

 

 

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このUSJのアトラクションにありそうなこのシーンに

アナログシンセバリバリのSorcererのテーマ曲、めちゃくちゃカッコ良いです

タイトルのBetrayalの意味は裏切り

 

Sorcererの全曲試聴はこちらから。

全世界で77年にLPが出されていますがやはり高いのは日本盤。

特に日本盤のプロモ盤は高い。

 

 

 

youtu.be

 

 

ちなみにこの映画、なぜオリジナル完全版復活でそんなにニュースになっているのか?については映画.comから引用させてくださいね。映画、詳しくない

 

ユニバーサルとパラマウントの2大メジャースタジオが破格の製作費2000万ドル(現在の100億円相当)を共同出資し、3大陸5か国に及ぶ大規模なロケを敢行。完成までに、2年を超える製作期間を費やした。人生のどん底からはい上がろうと、命をかける男たちの運命を冷酷非情なリアリズムで描ききり、ホラー作家のスティーブン・キングが「人生で最も好きな映画」と公言。クエンティン・タランティーノ監督は、自身のオールタイム・フェイバリット12本の 1 本に選出するなど、熱狂的なファンが多い作品だ。

しかし、同時期に公開されたジョージ・ルーカス監督の「スター・ウォーズ」(1977)が巻き起こした一大旋風の直撃を受けて、興行的に失敗。日本をはじめ北米以外では、監督に無断で約 30 分カットされた 92 分の“短縮版”が配給され、正当な評価を受けることなく公開が終了した。

また、2大メジャーの共同出資が原因で、権利者不明の状態に陥り、長きにわたって全世界的に上映不可。北米以外では DVD も発売されず、映画ファンの間では長年「幻の作品」「失われた傑作」として位置づけられていた。

こうした状況に業を煮やしたフリードキン監督は 2011 年、自らスタジオ 2 社を提訴し 、権利者を特定。2013 年には、オリジナル完全版(121分)の 4Kデジタル修復に着手した。同年のベネチア映画祭でのプレミア上映を皮切りに、2014年にロサンゼルス、2015年にパリ、2016 年にカンヌ映画祭、2017年にロンドンで上映。各地で再評価の嵐が巻き起こるなか、ついに「恐怖の報酬 オリジナル完全版」が日本上陸を果たす。

「恐怖の報酬 オリジナル完全版」は、11月24日から全国で順次公開。  

 <映画.comより>

 

 

 

 

 

Tangerine Dream

まぁそう言う映画の話題があったのでこのTangerine dream(蜜柑夢)と言うバンドについても紹介したいと思います。

このバンドのことを紹介するのってめちゃ難しいんですけど、

簡単にいうとアナログシンセ使いのビートのないクラウトロックバンド代表、電子音楽レアグルーヴみたいな感じでしょうか。電子音楽界の草分け的存在。

ニューエイジアンビエントにも部類される彼らなんですけれども、1967年から今現在に至るまでほぼ毎年コンスタントに作品を残し続けた鬼の多作バンドで、しかも現在も活動を続けています。

wikipediaのdiscographyがすごい

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そして何よりも初期メンがやばい 

エドガー・フローゼと、クラウス・シュルツと、コンラッド・シュニッツラー

 

エドガー・フローゼは2015年に亡くなるまでTangerine Dreamの中心にい続けたオリジナルメンバー

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クラウス・シュルツは世界一のアナログシンセサイザー奏者、アナログシンセ界のプリンス。(存命、2018年時点71歳)

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コンラッド・シュニッツラーはKlusterの創立メンバーでもあるドイツきってのカルト的変態電子音楽

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例えると、ジミヘンと、カート・コバーンと、シド・ヴィシャスのバンド、

マイケル・ジャクソンと、プリンスと、ジェームス・ブラウンのバンド

 

 

Tangerine Dreamについてわかりやすい悶絶カッコイイライブ映像はこちら

インプロなんすかあ、、って感じ

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イギリスのコベントリー大聖堂で行われたライブなんて相当カッコイイ(変な映像エフェクトしょっちゅう入ってくるけど)

まず場所がいい、大聖堂っていう

そんな聖なる場所にこんなに大量の管だらけの楽器を複数台持ち込み、聖なる場所には到底似つかわしくない、悪魔召喚かな?と思うような音楽を平然と演奏し続けるメンタル!

 

 

youtu.be

 

そもそもなんで3人とも同じ楽器演奏してんだよって感じだと思うんですけど

同じ楽器演奏しているのにいろんな楽器が入っているように聞こえませんでしょうか

いわゆるドラム系の打楽器は使っていないのに地底から這い上がってくるような低音ビート、

頭痛を誘発するような不気味なストリングス音やギター音、

アナログシンセサイザーのまどろみかかった音質、などなど。

 

全てのパートが合わさっておどろおどろしいが美しいTangerin Dreamの音が完成しています、

ドイツ電子音楽の全てはここから始まった、

今日に至るまでも彼らが及ぼす音楽的影響は計り知れません。

 

と言いつつも、

この輝かしすぎる初期メンは「Electronic Meditation」という

ドイツ電子音楽を語る上では避けては通れない作品を残しわずか1年で分解、

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クラウス・シュルツは同時期に参加していたAsh Ra Tempelも辞めてしまいその後ソロで大活躍、

コンラッド・シュニッツラーは70年-71年の間にKluster創立メンバーとして功績を残しソロで大活躍、

二人とも誰かと何かするの苦手だったのかな?

 

その後、Tangerine Dreamは何人もメンバーを変え、

毎回アルバムの端っこの方に雑コラ的に登場していたエドガー・フローゼの息子ジェローム・フローゼが演奏者として成長しバンドに参加したり

f:id:satomills:20180810175252j:plain    ↑コレ

 

日本人バイオリニスト山根星子さんをメンバーに迎え入れたりして現在に至ります。

2015年にエドガー・フローゼが亡くなった時は本当に一つの音楽ジャンルの終焉を感じましたが、今もエドガーの意志を継いだ3人によりバンドの活動は継続されています。

 

 

 

Stranger Things 

Sorcererの前日談的なアツい話をします。

自分はSF好きなんですがNetflixにStranger ThingsというSF版Stand by meみたいな海外ドラマが入っておりまして、

主人公の男の子たち+女の子が異世界の生物と闘うみたいな話なんですけれども、そのドラマが最高に面白くてSeason2まで出ているんですけれども大変なファンでして、一番有名な曲がこちらなんですけれども

 

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この曲はなんと、Tangerine Dreamの「Sorcerer」のサントラに影響を受けて作ったとサントラを手がけているSURVIVEというバンドが公言しているんですね!

そしてそれを受けて、本家のTangerine DreamがなんとStranger Things Themeのカバーをライブで披露したという。

なんていい話! 

 

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映像左のThorsten Quaeschningの顔怖すぎ

 

こちら公式HPなんですけれども色々と仕掛けもあったりして楽しいので触ってください、情報過多すぎるのはクラウトロックバンド特有のこと・・・

Tangerine Dream - Edgar Froese

 

 

とりあえず、映画の切り口ということで非常に簡単な紹介でしたが

まだまだ、名作色々あります。

多作な彼らの中でも圧倒的にジャケが美しいrubycon、

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横尾忠則氏のライナーノーツに影響を受けまくったStratosfear、

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アナログシンセで踊れる映画音楽Flashpointなどなど。

(こう言った音楽性なもんですからTangerine DreamはSF/ホラー系のサントラをたくさん手がけていたりもします。)

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やっぱり初期の作品が素晴らしいですね。

かつて70年代に渋谷陽一さんがDJをされていたヤング・ジョッキーというNHKの番組ではTangerine Dreamのアルバムがフルで40分以上OAされたこともあったそうです。

どんだけいい時代?いや、でもラジオから40分間Tangerine Dream流れてくるのはキツイ、狂ってる。

 

 

1967年から51年間も活動を続けているバンドの紹介なんてこんなペラ1にまとめられるか!

 

 

 

 

【PSYCHEDELIC・SPACE ROCK】BRAINTICKET/Celestial Ocean

Celestial Ocean

一つ前の記事で、

Brainticketというクラウトロックなるものにジャンル分けされる多国籍バンドの1stアルバムと2ndアルバムをざっくりと紹介したのですが(↓)

 

satomills.hatenablog.com

 

 

本当に1番最初に紹介したかったのは3rdアルバムの方。

3枚目のアルバムは「Celestial Ocean」というタイトルで、これはつまり天の海という意味であります。

 

 

これ、ジャケット複数パターンあります。

一番知られている下記のカラフルなやつは73年にリリースされたイタリア盤。

 

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そして下記の、歪んだ地層が泡となって飛んでいるようなブルーが印象的なジャケットが73年にリリースされたドイツ盤。

お値段はドイツ盤の方が高いです、東京では実物見たことないなぁ。

 

どちらもロゴが良い感じ。

 

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これは90年代後半にCDで再発された時のジャケだと思います。

 

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死者の書

カラフルなジャケットになんか可愛いやつが船に乗ってどこかを目指しているイラストが書かれていると思うのですが、このアルバムは、古代エジプトで死者とともに埋葬されていたという「死者の書」をベースに作ったアルバムだそう。

死者の書って、死者の霊魂が肉体を離れてから死後の楽園アアルに入るまでの過程・道しるべを描いた書なんだそうですけれども、

それを、Brainticketの彼らは生涯を終えた古代エジプト王を主役に、宇宙と時間の狭間を旅した時のお話をイメージして作ったアルバムにしたみたいです。

相変わらず脳内が豊潤ですね。

下記が曲タイトル。

それっぽい。

 

1. Egyptian Kings (5:48) 
2. Jardins (2:09) 
3. Rainbow (2:51) 
4. Era Of Technology (7:30) 
5. To Another Universe (4:55) 
6. The Space Between (3:02) 
7. Cosmic Wind (5:23) 
8. Visions (5:30) 

 

 

メンバー

クラウトロックの枠組みに入れられている彼らですが、

3枚目のこのアルバムはスイス産純正プログレと評価されていたりもします。

メンバーは3人。2ndまではたくさんいたのに・・

 

- Joel Vandroogenbroeck / guitar, keyboards, synth, flute, vocals

- Carole Muriel / vocals, zither, synth, electronics
- Barney Palm / percussion, tabla, vocals

 

中心人物のファンドルゲンが2ndアルバム制作時(イタリア移住後)に出会ったアメリカ人女性ミュージシャンのCarole Murielは、彼に多大なる影響を与えました。

もしかしたら死者の書のストーリーを提案したのも彼女だったのかも、だいたい女性はそういうことする

もう一人のBarney Palmはスイス人ミュージシャンで、彼も2ndアルバムに参加しています。

 

しかし3人で作ったとは思えない素晴らしいアルバム。

むしろ1stと2ndはなんだったんだと、3人でこれだけのもの作れるんやったらそんなに人いらんかったやろと。

 

 

 

信頼できるエスニック感とサイケデリック

ドラッグミュージックに清涼感を足したアルバムなんて評価もされているようですが、

1stと2ndに比べたらドラッギーさなんてほぼ無いです。

たまに脳味噌出てるジャケットが脳裏をちらつくくらい。

自分が特に好きなポイントはツィターという楽器の音色。

2曲目の冒頭からふんだんに使われてます(5:51〜くらい)

ヨーロッパで作られた楽器だそうなので、あえてなのかお上品な感じ強めに出てますね。

 

Let it be ....

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ツィターはトルコやアラブのKanun(カヌーン)という楽器にも似てます。

こっちの方がよかったけどね、これ使うと土着感結構出るからあえて使わなかったのか

 

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しかし、4曲目のど頭(10:53〜くらい)に入る、

ハモンドオルガンにリングモジュレーターかけて鳴らしましたみたいな音色はマジで不安を煽るしここで脳味噌がチラつきますね。

これをトラウマっていうんでしょうかね。

これが一番brainticketっぽいんですけど・・

 

 

その後〜1997「Adventure」〜2015の最新作

そんな傑作・怪作を3枚続けてリリースしたBrainticketですがその後も活動を続け、

4枚くらいアルバムを残します。(ライブアルバムを入れると6枚。)

 

97年リリースのAdventureというアルバムはロックの経脈では全然評価されてないんですけれども、

実はめちゃくちゃ良いニューエイジアルバムなのでこれはもう今ぜひ聴いてほしい。

3枚目のアルバムを作った後に、Muriel女史を連れてバリに旅に行ったみたいなんですけど、1曲目からガムランで始まるからわかりやすく影響を受けている様子が見て取れて可愛い

 

最後に収録されているRoboticaという曲も謎のシャンガーンエレクトロみたいな感じになっていて聴いてて楽しいです。

 

 

 

youtu.be

 

 

そしてこちらが2015年にリリースされた彼らの最新作(!)

Legendary Krautrock Bandがそのタイトル通り、過去・現在・未来に分けてBrainticketをdescribeしているようなアルバムです。

 

 

brainticket.bandcamp.com

 

やっぱりアルバムに散りばめられているリングモジュレーターかましオルガンと、ファンドルゲンのフルートのメロディ聴くと1stと2ndを思い出して、マジでトラウマになってるんだなって思いました

 

 

 

【PSYCHEDELIC・SPACE ROCK】BRAINTICKET/Celestial Ocean(Cottonwood Hill&Psychonaut)

出会い

もう何年か前だったか忘れましたが、

三茶のバミューダトライアングルの近くのDJ BARだったか、(いや渋谷のオルガンバーだったかもしれない)でDJをやった翌朝、先輩が「Brainticketの顔がバーーーンってなってるやつ忘れたので誰か持ってませんか」って言ってたのが、BRAINTCIKETとの初めての出会いだったような気がしています。

 

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インパクトあるので速攻見つかってました。

多分、CANのTAGOMAGOの後くらいに知って、「また脳味噌見えてるやん・・」って思った記憶があります。

今思えばサイケが好きになったのはBRAINTICKETからなような気がしていますので自分の中ではとても重要なバンドだったりします。

 

Cottonwood Hil

これはBRAINTICKETが1971年に出した1st album「Cottonwood HIll」

youtu.be

 

1. Black Sand (00:00) (Ron Bryer/Joel Vandroogenbroeck)

2. Places Of Light (04:05) (Ron Bryer / Dawn Muir/Joel Vandroogenbroeck)

3. Brainticket Part I (08:11) (Ron Bryer / Kolbe/ Dawn Muir/Joel Vandroogenbroeck)

4. Brainticket Part I [Conclusion] (16:32) (Ron Bryer / Kolbe/ Dawn Muir/Joel Vandroogenbroeck)

5. Brainticket Part II (21:08)- (Ron Bryer / Kolbe/ Dawn Muir/Joel Vandroogenbroeck)

 

 

ジャケットからもお分かりいただけると思いますが、この作品本当普通じゃない。アルバムのライナーノーツに書いてある言葉がもう普通じゃない。

 

『After Listening to this Record, your friends may not know you anymore" and "Only listen to this once a day. Your brain might be destroyed!"

-このレコードを聴いたあと、友達は君のことがもうわからなくなるかもしれない。それからⅠ日にⅠ回までしか聴いちゃいけないよ、そうじゃないと君の脳味噌は破壊されるよ!!!』

 

レコード聴いただけで友達全員に拒絶されて脳味噌破壊されるとか怖すぎ。

注釈で、これに対してレコード会社一切の責任を負いません、とも書いてある。

 

まぁ実際に何回も聴いていますが友達いるので大丈夫だと思ってるんですけれども、でもやっぱり、聴き続けるとだんだん景色が歪んでくんな〜って思ったリアル衝撃作はバンドのタイトルにもなっている超大作「Brainticket」という曲。

 

Part ⅠとPart Ⅰ(Conclusion)とPart Ⅱって分かれていて、多分LPのフォーマットの関係で分けていると思うんですけど、(Conclusion)ってパートの分け方が斬新・・

 

この曲は1曲だけで計27分あるんですけれども、

鬼の漢気ワンパターンリフレインと8ビートが永遠に繰り返され、そこにいろんな音が飛び入り参加してくるサウンドコラージュになっている作品です。

 

冒頭からガシャーンバリーン!みたいな何かが割れる音から始まり、

コラージュネタは、パトカーの音とか、誰かが歯磨きしてるシャカシャカペーみたいな音とか、大きな機械が動いている音とか、都会の雑踏とか、突然のヴェートーヴェン「運命」の冒頭とか、女性の喘ぎ声とか本当に様々入ってます。

 

Part Ⅱの最後の方になると女性ももうめちゃくちゃヒートアップしちゃって泣き叫ぶ大変な展開を迎えた挙句、

突然車に轢かれて爆発音と宇宙から何か来たエイリアンっぽい音が流れて来て曲がブツッて終わる。

「Allright...泣 ドーーン!!Allright..泣 バーン!!ガシャーン!!!ピリピリピリ」みたいな。疲れる。

  

 

ちなみにアルバムのタイトル「Cottonwood Hill」って直訳すると「ポプラ(ハコヤナギ)の丘」らしい。

えらい可愛い名前やな、植物が出てくるとどうしても疑ってしまうなと思って、他に意味ないのかなって「Cottonwood slung」って検索したら「ハコヤナギスラング」ってそのままGoogleに翻訳されました。特に意味ないのかな。

 

 

Psychonaut

もうCottonwood Hillだけでお腹いっぱいだよ!って思っていらっしゃるかと思いますが、2枚目も紹介します。なんなら、タイトルになっている「Celestial Ocean」というアルバムなんか3枚目です。

(やっぱり長くなるので2つの記事に分けることに後で決めました。)

 

でも安心してください。2枚目はⅠ枚目のサイケを地で這っていくようなアルバムとはまるで違います。耳を疑うくらいものすごくキラキラして恐ろしく聴きやすくなっています。相変わらず脳味噌は出てるけど。

 

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youtu.be

 

  1. "Radagacuca" (Joel Vandroogenbroeck, Montedoro) – 7:21
  2. "One Morning" (Joel Vandroogenbroeck) – 3:52
  3. "(There's a Shadow) Watchin' You" (Joel Vandroogenbroeck) – 4:33
  4. "Like a Place in the Sun" (Joel Vandroogenbroeck) – 6:26
  5. "Feel the Wind Blow" (Joel Vandroogenbroeck) – 3:30
  6. "Coc'o Mary" (Joel Vandroogenbroeck) – 6:06

 

それでは、1曲目「Radagacuca」から再生してください。

 

 

 

最高〜!これはもう本当に最高です。

相変わらず怪作なんですけど、前半の優雅に舞う美女のようなフルートの音色、

そこに切り込んで来る土着パーカッション、

後ろでなり続けるオルガン界の王者ハモンドオルガン(やはりハモンドは神秘的な雰囲気を盛大に演出する楽器)、

からの都会から何万キロも離れたインド秘境の地で自然のリバーブで鳴り響くかの如く弦を震わすシタールの音色に優しく重なるフォーキーな心地よいボーカル。

 

どこまで夢見ていられるかな〜と思ったら突然狂ったように暴れだすオルガン・ギター・ドラムに狂人かのような笑い声が聴こえて来る。

あぁここは1stから相変わらず〜っ!と、それが故の怪作ですが、最高です。

 

更に私本当に吃驚したのが、なんとこの曲Geniusに歌詞が掲載されてるんですね!

もの好きがいるんですね。でもアノテーションゼロだよ!誰か!

genius.com

 

 

美しく踊るピアノの中でまさかの雷鳴サンプリングが轟く2曲目や、ビッグドラムとキーボードとフルートが元気に走り回るアゲソング(6曲目)も入っていたりします。

 

Cottonwood hillでもパトカーの音とかサンプリングされていたからというのもあるかもしれないんですけど、BRAINTICKETって聞くとなぜだか車とか汽車とか、その類の乗り物を思い出すんですね。

NEU!(ノイ!)のクラウス・ディンガーが生み出したハンマー・ビートを聞いてもなぜだが車を思い出す。

そういえば、Kraftwerkクラフトワーク)の代表作でもある「Autobahn(アウトバーン)」は高速道路の意味。ドイツは車社会だからそこから影響されているのかもしれない、と一人ごちました。

 

ところでPsychonautは1万円くらいで国内で手に入れられると思います。

 

BRAINTICKET

アルバムの紹介ばかりでメンバーの紹介を全くしていませんでした。

ここまでありありとドイツの経脈で書いて来ましたが、実はBRAINTICKETは多国籍バンドです。

バンドリーダーはJoel Vandroogenbroeck(ジョエル・ファンドルゲンブルック)。

 

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彼はもともとベルギー出身のクラシックピアニストでした。そこからジャズに転向、なんとクインシー・ジョーンズのオーケストラでも演奏したことがあるそうです。

そこから何があって一体どうなってこうなっちゃったのかわかりませんが、Amon Duul やCAN、Tangerine Dreamから影響を受けまくってギタリストRon BryerとドラマーのWolfgang PaapBRAINTICKETを始めちゃうんですね。

 

こんな逸話もありました、1st Cottonwood Hillが出た時に反ケミカルドラッグ協会(?)の協議にかけられてしまったそうで、考え抜いた末に「脳味噌が破壊されるよ!!」っていう注釈をレコード会社がつけたらアメリカ始めとする諸外国で輸入を全く受け付けてくれなくなったと。可哀想。

 

1枚目はスイスのレーベルから出して、その後ドイツに活動拠点を移したみたいです。

当時はドイツに住んでいたみたいですが、メンバーの出身地はイギリスやスイスやイタリアなど各国に渡り皆バラバラ。Cottonwood Hillの時のクレジットはこちら。

 

  • Ron Bryer - Guitar
  • Werner Frohlich - Bass, Bass guitar
  • Hellmuth Kolbe - Keyboards, Sound Effects
  • Cosimo Lampis - Drums
  • Dawn Muir - Vocals, Voices
  • Wolfgang Paap - Percussion, Tabla
  • Joel Vandroogenbroeck - Organ, Flute, Keyboards, Vocals

 

Dawn Muirが喘いでいる女性ですね。

 

 

その後、なんとイギリス人ギタリストであったRon Bryerが急逝しまったことにより拠点をイタリアに移したファンドルゲンは1stと2ndでメンバーを総入れ替えしてアルバムを作ります。

 

  • Jane Free - Lead Vocals, Tbilat, Tambourine, Slide Whistle, Sounds
  • Joel Vandroogenbroeck - Organ, Piano, Flute, Sitar, Sanze Vocal, Rumors, Generator, Arrangements
  • Rolf Hug - Lead Guitar, Acoustic Guitar, Tablas, Vocals
  • Martin Sacher: Electric Bass, Flute
  • Barney Palm - Drums, Percussion, Strange Sounds
  • Carol Muriel - Speaking on "Like a Place in the Sun" and oooh... oooh... on "Feel the Wind Blow"
  • Peter - Witch Doctor and Good Vibes.

 

ここで、彼はその後大きな影響を及ぼしあうCarol Murielというシンガーに出会います。

そこから、私が元々紹介しようと思っていた3枚目、「Celestial Ocean」に繋がるわけです。

 

 

youtu.be

 

彼のダークアンビエント・ノイズソロ作品です。素晴らしいです。

これは高いよ、これは1万5千円くらいでしょうか。

 

ちなみに、スイスのエレクトロバンドYelloの元メンバーであるCarlos PeronがまさかのBRAINTICKET Remixなんてのも出しているのでこちらも是非!

軽快なリズムにスクリューされた女性の声でトンガリや目が回る感じはだいぶ軽減されていますが、映像がかなりチカチカしていてポリゴン現象系なので閲覧する際にはご注意ください。

(再生回数少なすぎ)

youtu.be

 

 

それでは続きは次回とします!

最近すぐレコードの値段言っちゃうのやめたい・・

 

 

 

あとで気づきましたがいつもより誤植が多いですね、修正仕切れていないところもある・・やっぱり破壊されてるかも脳味噌

 

【LISTENING・EXPERIMETNAL】Organisation/Tone Float

何故かわかりませんが帰宅してから熱心にチーズケーキを作っています。

チーズケーキって簡単で美味しいから普段からよく作るんですけどもっと美味しく作れる方法ないかなぁと思って、

プロが作る「ベイクドチーズケーキ」には意外な裏ワザがあった!レシピ本には載っていないテクニックが凄い - dressing(ドレッシング)

というページを見ながら作ってるんですけど、

●先生「難しいコツはいりませんよ。舌触りの良いなめらか食感に仕上げるポイントは、"材料を入れる順番"にあるんです」

というところで一番最初に入れる材料を間違えました。

 

Tone Float

そもそもなんでチーズケーキを作ろうと思ったのか、未だにわかっていませんが多分なんか甘いものが食べたかったんだと思います。期末ということで仕事も立て込み若干疲弊気味(の割にはブログは書ける)(いやだからこそ書ける)、そういう時こそ料理なんですけれども、そういう時はガンガンノリノリで作りたくない。しかも平日の深夜。

何か優美なものが聴きたいと思っていた時、真っ先に浮かんだのがこのジャケット。

 

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美!!

なんだこの盤かベタやな、と思った人は今すぐ友達になってください。

 

色鉛筆のようなもので塗られた髪と髭の長い男性の横顔。初めてこのジャケットを見た時ライオンの擬人化だと思ったんですね。百獣の王感がすごい。権力持ってるのにめちゃくちゃ器が広いタイプのキャラ。

あのライオンの擬人化ジャケットのレコードってなんやっけ?と言っても誰もわかってくれませんでしたね。 

 

 

 

これは、Organisation(オルガニザツィオーン、単にオーガナイゼイションとも)というバンドが1970年にリリースしたTone Floatというアルバムです。

とりあえずブログ読みながら聴いて欲しいので再生ボタンを押してください。表題曲「Tone float」はA面丸々一枚を使用した、20分越えの大作です。

 

youtu.be

 

  1. Tone Float (20:46)

  2. Milk Rock (05:24)

  3. Silver Forest (03:19)

  4. Rhythm Salad (04:04)

  5. Noitasinagro (07:46)

  6. Vor Dem Blauen Bock (11:16) (1994年以降の再発盤のみ収録)

 

 

 

Discogsみて驚きました、オリジナル高い高いとは聴いておりましたけれども最高金額8万円とは!

今も高そう。流動的だと思うけど前3万円くらいで見た気がする。

 

 

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しかもオリジナルUK盤(ドイツで扱ってもらえなかったからイギリスから出した)のプレス枚数が非常に少なく再発もされていないと思うので、今出回っている裏面が白黒のものはリプロと思われます。でもブートでも5000円くらいするんだよなぁ、高いわぁ・・・

 

※12インチは再発されています。

 

 

このTone Floatという曲は、「スピリチュアルジャズファンも腰を抜かす密林ジャズ」とありますが↑、かなり攻めている実験音楽になっています。(確かにドン・チェリーっぽさあり)

基本は生音の要素が多く、特に「Tone Float」という曲では観光予定を詰めすぎた海外旅行みたいな感じで色々なところに行ったり来たりできる、覚醒酩酊20分間を体験することができます。

ジャケットと呼応するかのように縦横無尽に動く美しいエレクトロフルートからは非常にワールドなエッセンスを感じ取ることができます。(そしてまたなんとなく中東系の匂い)

 

一体こんなカッコいい生音バンド、誰がやってたんだろうと思いますよね、

それが、

実は、

Kraftwerkのメンバーなんです。

 

 

OrganisationはKraftwerkの前身バンドとして有名なバンドです。Kraftwerkのレコードって入手困難レコードいくつかあってファンは非常に頭を悩ませたりするんですけれどもその中の1枚に入るんじゃないでしょうか。

 

 

Organisation

 

Kraftwerkについて、名前しか知らないという方もいらっしゃると思うので、2011年のライブ動画を貼ります。

下記の動画を見ていただければ、なぜ ↑ で「実は〜これ〜Kraftwerkで〜..」みたいなもったいぶった書き方をしたのかお分りいただけるだろうかと思います。

まだ現役で世界を飛び回っています。

 

youtu.be

 

お分りいただけたでしょうか。

Kraftwerkってめちゃ電子音楽なんですよ。ピコピコおじさんの集まり。

この体制でのライブや、彼らの音楽に影響を受けている日本人アーティストさんもたくさんいらっしゃいますよね。

しかし、1975年に作られた曲を2011年にやっていてこんだけカッコいいってどないなっとんのやと。

 

まぁそれはいいとして、こんな世界を代表するテクノユニット/電子音楽グループの前身バンドがOrganisationだったというところがすごく良いんです、すごくよい。

もともと音楽院で出会ったラルフとフローリアンはクラシックを専攻していたそうです。

そこで実験的な音楽を作ろうと意気投合して作り上げたのがこのテクノ感ゼロのロックスピリット溢れるアルバム。

驚きますよね

 

 

このバンド、実は正式名称は長いみたいです。

 

ドイツ語:Organisation zur Verwirklichung gemeinsamer Musikkonzepte

英語:Organisation for the Realization of Common Music Concepts

日本語:共通の音楽概念を具現化するための組織

 

なんですって。

クルンテープ・マハナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラアユッタヤー・マハーディロッカポップ・ノパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタットティヤウィサヌカムプラシット(バンコク)みたい。

 

 いい名前ですね、日本語和訳。ただ、こんな複雑で難しすぎるアウトプットで具現化されても素人の私なんかは一生共通の音楽概念は見出せないなって思いますけれども。無邪気やな

 

メンバーはというと、当時まだ音楽院生でありのちにKraftwerkという電子音楽グループで世界中に名を轟かすことになる若きラルフ・ヒュッターくんとフローリアン・シュナイダーくん(2008年にKraftwerk脱退)を中心として集められた5人組だったようです。

 

  • ラルフ・ヒュッター (Ralf Hütter) - オルガン
  • フローリアン・シュナイダー・エスレーベン (Florian Schneider-Esleben) - 電気フルート、バイオリンなど
  • バージル・ハムモウディ (Basil Hammoudi) - パーカッション
  • ブッチュ・ハウフ (Butch Hauf) - ベース、サウンドチューブなど
  • フレート・メーニクス (Alfred "Fred" Mönicks) - ドラム、パーカッション

 

特筆すべきは後にIblissという、とんでもクラウトジャズロックバンドを結成するバージル・ハムモウディが参加しているところでしょうか。

 

 

Kraftwerkといえば、コーン(工事の時とかに置いてあるアレ)がアイコンなんですけど、Organisationの段階から裏ジャケにちゃんと載ってました。

 

 

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  ↑ここだよ!

 

 

ちなみに、この段階からクラウトロック界のラスボスプロデューサー、Cony Plank(コニー・プランク)が参加してます。むしろ、コニー・プランクのスタジオで録音されてます。スタジオって言っても廃業した精錬所跡地に作られた仮設スタジオだったみたいだけど。

 

 

 

ということで、精神統一のために料理を作りたいときには是非Tone Floatを聴いてください。

チーズケーキが焼けるか、ブログが完成するかどっちが早いかな〜と思ってましたけど、

圧倒的にチーズケーキの方が早かったです。